第1節 労働力調査
目次
令和5年 労働力調査
第2款 若年層(15~34歳)及び35~44歳の「パート・アルバイト及びその希望者」
〔1〕若年層(15~34歳)及び35~44歳の「パート・アルバイト及びその希望者」
〔2〕年齢階級別の「パート・アルバイト及びその希望者」の動向
令和4年 労働力調査
令和3年 労働力調査
令和2年 労働力調査
令和元年 労働力調査
平成30年 労働力調査
平成29年 労働力調査
序論
一 意義
◆労働力調査とは、統計法に基づく基幹統計である「労働力統計」を作成するための統計調査であり、我が国における就業及び不就業の状態を明らかにするための基礎資料を得ることを目的としたものです。
総務省統計局により、標本調査により、我が国に居住している全人口(原則)を対象として、毎月、労働力調査が実施されています。
【選択式 労働一般 平成16年度 A=「労働力」調査(こちら)】/
【選択式 労働一般 平成28年度 D=「労働力調査」(こちら)】(「労働組合組織率が推定組織率と言われる理由は、組織率算定の分母となる雇用労働者数として『D』の結果を用いているからである。」という要旨の出題)
※「基幹統計」、「統計調査」といった用語については、「労働統計」のこちらをご参照下さい。
二 労働力調査の方法
労働力調査は標本調査として実施されており、国勢調査の約100万調査区から約2、900調査区を選定し、その調査区内から選定された約4万世帯(基礎調査票の対象世帯です。特定調査票についてはうち約1万世帯が対象となります)及びその世帯員が調査対象となりますが、就業状態は世帯員のうち15歳以上の者(約10万人)について調査しています。
※「標本調査」とは、母集団をすべて調査対象とする「全数調査」に対する概念であり、母集団から標本を抽出して調査し、それから母集団の性質を統計学的に推定する方法です。
労働力調査は、毎月末日(12月は26日)現在で行われます(就業状態については、毎月の末日に終わる1週間(12月は20日から26日までの1週間。以下「調査週間」といいます)の状態を調査します)。
「基本集計」は、基礎調査票から集計されるものです。
全国結果(月別並びに四半期、暦年及び年度の各平均)は、原則として調査月の翌月末に公表されます。年平均結果を収録する「労働力調査年報」は調査年の翌年5月に刊行されます。
「詳細集計」は、主として特定調査票から集計されるものです。
全国結果(四半期及び年平均)は、最終調査月の翌々月に公表されます。
また、年平均を収録する「労働力調査年報」は調査年の翌年5月に刊行されます。
「基本集計」では、労働力人口、就業者数、雇用者数、就業時間、完全失業者数(求職理由別など)、完全失業率、非労働力人口などの結果が集計されます。
「詳細集計」では、非正規の雇用者が現職の雇用形態についている理由、転職者数、仕事からの収入、仕事につけない理由、失業期間、就業希望の有無などの結果が集計されます。
「詳細集計」では、刑務所・拘置所等のある区域及び自衛隊区域の施設内の居住者を除いていること、基本集計の約4分の1の世帯が対象となっていることなどから、「基本集計」の数値とは必ずしも一致しません。
三 労働力調査における用語
労働力調査では、15歳以上人口について、調査期間中の就業状態に基づいて、労働力人口、就業者、完全失業率などを集計しています。
以下、労働力調査で用いられる用語のイメージ図です。各用語の定義については、すでに「労働経済の基礎知識」(こちら以下)で見ました。
〇 選択式
・【選択式 平成16年度 労働一般(一部補正)】
次の文中の の部分を選択肢の中の適当な語句で埋め、完全な文章とせよ。
政府は、雇用失業の現状を把握する重要な調査として、総務省統計局において、標本調査により、全国の世帯とその構成員を対象に、毎月、A 調査を実施している。この調査に基づき労働力人口比率、B 、C などが発表されている。
労働力人口比率はD 以上の人口に占める労働力人口の割合と定義され、百分率で表示されており、B は、労働力人口と就業者数との差である。
C は、労働力人口に占めるB の割合と定義され、百分比で表示されている。ちなみに、平成29年〔出題当時は、平成15年〕の年平均のC の実数値はE と発表されている。
選択肢:
➀家計 ②完全失業者数 ③完全失業率 ④国勢 ⑤雇用者比率 ⑥就職率 ⑦生産年齢人口 ⑧非労働力人口 ⑨毎月勤労統計 ⑩有効求職者数 ⑪有効求人倍率 ⑫労働力 ⑬0.64倍 ⑭1.8% ⑮2.8% ⑯3.8% ⑰15歳 ⑱16歳 ⑲19歳 ⑳20歳
解答:
A=⑫労働力
B=②完全失業者数
C=③完全失業率
D=⑰15歳
E=⑮2.8%
次のページからは、各年の労働力調査について具体的に見ます。